こんにちは。EIT入社1年目の O です。
私は、入社してからVMwareの業務に携わっています。これまで業務の中で、vSphereのクライアントインターフェイスを扱ってきましたが、vSphereのクライアントインターフェイスは複数あり、慣れていない人は、名前を間違ってしまうこともあると思います。
今回はvSphereのクライアントインターフェイスの種類を整理し、紹介したいと思います!
もくじ
クライアントインターフェイスの種類
vSphere環境にアクセスするためのGUIのクライアントインターフェイスには下記の3種類があります。
・vSphere Web Client
・VMware Host Client
・vSphere Client
それぞれのクライアントインターフェイスについてみていきましょう!
vSphere Web Client
vSphere Web Clientは、vCenter Server環境にネットワーク経由でアクセスできるブラウザベースの管理ツールです。現時点では最も主流の管理ツールになります。私自身も、業務でvCenter Server環境に接続するときは、基本的にこのクライアントインターフェイスを使っています。
VMware Host Client
Host Clientは上記のvSphere Web Clientと同じように、ブラウザベースの管理ツールになります。このインターフェイスは単一のESXiホストの管理にのみ使用できます。
基本的にはvCenter Serverで管理していないESXiに接続するときや、vCenter Serverが一時的に使用不可になった時の緊急時管理などで使用します。
vCenter Serverで管理されているESXiホストに対して、Host Clientを使って仮想マシンを登録すると、ホストとvCenter Server インベントリの間で不一致が起こり、予期しない動作が起こることがあるので、注意しましょう!(詳細は下記URL)
https://kb.vmware.com/s/article/2078577
ESXiホストがvCenterで管理されているときは、基本的にvSphere Web Clientで操作しましょう!
vSphere Client
vSphere Client は、バージョン6.0以前で扱われてきたC#ベースのものと、バージョン6.5で登場したHTML5ベースのものがあります。名前は同じですが示しているものが異なるので注意が必要です!
vSphere Client(C#)
このクライアントインターフェイスは、Windowsマシンにインストールして扱うクライアントインターフェイスになります。バージョン5.5以降のリリースではvSphere Web Clientでしかサポートされない機能もある中、バージョン6.0までを扱う人は、このvSphere Clientを扱う人も多いように思います!
C#ベースのvSphere Clientはバージョン6.5になってから非サポートとなっているため、vCenter Server 6.5にはvSphere Client(C#)で接続できないようになっています。
ちなみに、ESXiについてはバージョン6.5時点でも接続することは可能です。(ESXi 6.5 Update 1からは接続できなくなっています。)
以下の画像では、vSphere Client(C#)でESXi 6.5に接続しています。接続はできても、サポートは廃止されているのでこのツールで管理するのはあまりおすすめできません。
ESXi 6.5 Update 1以上のESXiに接続しようとすると下記の画像のようなエラーが表示され、接続することができません。このことは、ESXi 6.5 Update 1のリリースノート(下記URL)にも記載されています。
vSphere Client(HTML5)
vSphere 6.5では、HTML5ベースの管理ツールが導入されました。これはvSphere Web Clientと同様にブラウザベースの管理ツールになります。vSphere Web ClientはFlashベースですが、このvSphere ClientはHTML5ベースであるため、レスポンスがとても早くなっています!
上の画像はHTML5版vSphere Clientの画面になります。シンプルになっていますね!
バージョン6.5時点では実装されている機能が少なく、管理ツールとしてはまだまだ利用できないものでしたが、6.5 Update 1d時点ではvSphere Web Clientで行うことのできるほとんどの機能が実装されています。
HTML5ベースのvSphere Clientで行うことのできる機能の詳細は、下記のURLに記載されています。
https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/6.5/rn/vsphere-client-65-html5-functionality-support.html
VMware社の動きとしては、今後新しいバージョンではvSphere Web Clientを廃止し、HTML5ベースのvSphere Clientを主流にするようです。(詳細は下記URL)
https://blogs.vmware.com/vsphere/2017/08/goodbye-vsphere-web-client.html
今後、vSphere Web Clientで行うことのできるすべての機能がHTML5版で実装されれば、よりスムーズに仮想環境を管理できるようになりますね!
まとめ
今回はvSphereのクライアントインターフェイスについて紹介させていただきました。名前が似ていてややこしいかもしれませんが、それぞれ示しているものが異なるので注意していきたいですね!主要なクライアントインターフェイスはバージョンによって異なりますが、今後はvSphere Client(HTML5)が主流になることで、仮想環境がより管理しやすくなるのは間違いないと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました!